「折」_“ ori”
今心が震えた
「今」の余韻 「今」の集積 「今」の痕跡
溢れ出る「今」を内生に浸透させる
留めようもないからこそ何かに宿す
その憑代となる場を「折」と呼んでみる
「折」は直線で 水平 垂直 比例 矩形 分割を齎らす
その直線は ただ そこに在る
思考したその刹那「今」は失われる
しかしその「震え」は波動となり確かに介在する
生と死の間に「震え」があるなら 闇と光の間にも「震え」がある
言葉や文字 然もすれば思考すら及ばない領域にそれは在る
誰かの「震え」と自分の「今」が共振し一つの共鳴体となる
作品が放つ「震え」 この地が放つ「震え」 人々が放つ「震え」
その溢れ出る震えをそっと折り込む
Sai