Landscape of Kishira

ART
 

-縄文時代から照葉樹林原始林が残る岸良の風景-

遥か昔、2000万年前に大陸から分裂して誕生した、5つの孤島からなる列島。それが、私たちが住まう日本列島だ。南北に長い地形は独特な風土を生み、長い年月をかけて豊かな植生を育んできた。広い世界のなかで見ても、日本は生育する約7,500種の植生のうち、特定の地域でしか育たない固有種が約2,700種にのぼるという稀有な島国。しかし、個性的な植生の多くが、ひっそりと消えていく危機にさらされている。

2018年に私が訪れた鹿児島県肝付町岸良(きもつきちょう きしら)は大隅半島の東部に位置し、内之浦宇宙観測所(JAXA)があることで有名なところである。同時に縄文時代からの照葉樹林原始林が残っている貴重な地域だ。

温暖湿潤地帯にひろがる照葉樹林原始の森や海に神の存在を感じた。

岸良の風景はまさに縄文と宇宙が繋がる現代日本の故郷ではないだろうか。

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